現代造佛所私記No.114「授かりもの」
体が重かった一週間だった。 天気のせいか、年齢のせいか。多忙だったここ数ヶ月の疲労か。 どれも当てはまるのだろう。理由はどれでもよい。ただひとつ、はっきりしているのは、どこかに無理をさせていたということだ。 昨日のコラム...

体が重かった一週間だった。 天気のせいか、年齢のせいか。多忙だったここ数ヶ月の疲労か。 どれも当てはまるのだろう。理由はどれでもよい。ただひとつ、はっきりしているのは、どこかに無理をさせていたということだ。 昨日のコラム...
この「理髪店」には、鏡がない。誰も知らない、山奥で時々ひっそりと開く。 梅雨の終わり、雨上がりの午後の光が、静かに玄関先を照らしている。 「今日、お願いできる?」月に一度だけ、常連の男性客から連絡が入る。 午後1時半、コ...
入浴から6時間経った今も、全身がぽかぽかとしている。今日は、久々にゆっくり温泉に浸かってきた。 昨年末、お茶の役員会のビンゴで当てた、ホテル三翠園(高知市)の温泉入浴券2枚。余裕だと思っていた有効期限が、危うく切れるとこ...
冷蔵庫に、糠漬けがある。いつもは一日か二日で食べる茄子を、数日そのままにしていた。 「しまった、漬かりすぎたかな」と思いつつ、取り出してみると、いつもと少し違う深みのある香りがして、想像以上に美味しかった。 奥深い酸味と...
この数ヶ月の疲れがじわじわと溜まっているのだろうか。今日は夫婦して、からだが動かなかった。 何をするにも、ひと呼吸置いてからでないと、次へ移れない。頭はさえているのに、からだは重く、ぴたりと止まってしまったような日だった...
前日までの雨風が嘘のように、晴れの国・岡山の日差しは眩しかった。 富山での学会発表を終え、京都の福成寺での坐禅を経ての四国への帰路。 四国へ入る前に、どうしても寄りたい場所があった。3年前に吉田が注文していた竹弓が完成し...
先週は、コラム執筆100日目を迎えた記念すべき日からスタートした。 コラムを書き始めた頃、「520字で、さくっと読めるものを」と決めていたのに、1000字を超えることが当たり前になっている。書き始めると、どんどん膨らんで...
雨の夜だった。学会を終えて富山から車を走らせ、京都に着いた頃には22時を過ぎていた。車のライトに照らされ、闇に小雨が白く舞っていた。 静かな住宅街を北へ進むと、こんもりとした深緑の一角が姿を現した。 この日、私たちは吸江...
文化財保存修復学会、富山大会。第47回目を迎える本大会で、私はポスター発表に臨んだ。 テーマは、「高知県まきでら長谷寺蔵 木造仁王像の保存修理と情報発信──修理現場での企画開発とPR活動の意義と課題」。 文化財における広...
2025年6月14日、15日開催の文化財保存修復学会、富山大会。吉田家一同、3階の客席に座って発表を聞いていた。ぱっぱっと切り替わるスライドの光を追いながら、ある舞台のことが想起された。 東京都八王子市で開催される、舞台...