現代造佛所私記 No.19「BUTSUZŌ」
スイスのミケランジェロ財団が提供する、世界の職人名鑑「Homo Faber」がきっかけで、海外からインターンシップの打診があった。 なぜ高知の山奥の小さな工房に……? 当初、吉田仏師は「うちに来るより他の工房の方が良いだ...

スイスのミケランジェロ財団が提供する、世界の職人名鑑「Homo Faber」がきっかけで、海外からインターンシップの打診があった。 なぜ高知の山奥の小さな工房に……? 当初、吉田仏師は「うちに来るより他の工房の方が良いだ...
今年に入り、海外からのインターンシップやapprenticeship(見習い、職業訓練)の問い合わせが続いている。 国内でも、これまで何度か打診があったがほとんど実現しなかった。地理的な面で先方に負担が大きいこと、何より...
「えぇっ?まだ持ってるの?」家族の驚きの声に、私の方が目を見開く。 (あぁ…もうそんなに月日が流れたんだ…) 手に収まるサイズの木彫のキリン(動物)の話だ。中学2年生の修学旅行で、自分用に求めた。 少し欠けたところはある...
私たちが住まう山の盆地には、今でこそ9世帯しかいないが、以前は200〜300もの人が生活をしていたという。 50年ほど前まで小学校があり、商店があり、産業もあり、周囲にもいくつか集落があり交流も盛んだったと聞く。田畑の痕...
我が家の軒下に、半鐘(はんしょう)が吊られている。 お寺にある鐘の小型版で、うちにあるものは新生児くらいのごく小さなものだ。 「時代劇で江戸に火事が起こった時の音」というと、イメージしやすいかもしれない。 8年前、あると...
私たちには8歳になる娘がいる。 赤子の頃から父親の彫刻室で過ごし、ヒノキの香りに親しみ、多くの仏像に囲まれ育ってきた。出張先にもよく連れていったので、お寺にも多く訪れている。 「ぶつぞうさん!」 彼女は、仏像全体のことを...
「まずい、昨日体を冷やしてしまったかな?」全身の肌がざわめいて、股関節が軋み始めた。 午後にかけて頭が鈍く痛みだし、「あぁこれは熱が出てくるなぁ…」と諦めの気持ちでキーボードを叩く。 最近のジェットコースターのような寒暖...
1000日のミニコラム執筆も12日目。 12と聞いて、皆様は何を思い浮かべるだろうか。 私はなんと言っても「十二神将」だ。 十二神将は、薬師如来および薬師経を信仰する者を守護する天部の仏尊である。 それぞれ、甲冑を着けた...
14時46分。「カタカタカタ…」 (あぁ、いつもの地震かな) そう思ったのも束の間、揺れがぐんと大きくなり、デスク脇の荷物の山がズサーッと崩れた。 どこからか聞こえる悲鳴。何かが割れる音。八方からの犬の鳴き声。 (これは...
落石か落葉か見極めろ!鳥獣だブレーキを踏め! 何のクエストか?と思うような我が家への一本道を、友人が登ってきてくれた。 1、2ヶ月に1度、龍笛の稽古会のためにわざわざ来てくれるのだ。都会育ちの彼女が険路を訪ねてくれるのだ...