現代造佛所私記No.123「半分の台座 (8)」
【前回までのあらすじ】人里離れた山の麓の仏像工房。真新しい修理報告書に見つかった、ひとつのミス。あの日の、それぞれの行動をたどりはじめる。謝罪し、挽回しようとする事務補助の松田さん。対話を進める事務長。「──午後四時半か...

【前回までのあらすじ】人里離れた山の麓の仏像工房。真新しい修理報告書に見つかった、ひとつのミス。あの日の、それぞれの行動をたどりはじめる。謝罪し、挽回しようとする事務補助の松田さん。対話を進める事務長。「──午後四時半か...
【前回までのあらすじ】 仏像工房で春休みのアルバイトを始めた大学生・高木。どこか懐かしい空気が流れる工房での日々に、少しずつなじみ始めていた。 そんなある日、ようやく完成した修理報告書に画像ミスが発覚──慌てる高木たちの...
【前回までのあらすじ】春休みに仏像工房「造佛所」で働きはじめた大学生・高木。ある日、完成した仏像修理報告書に画像ミスが見つかり、工房にちょっとした動揺が広がる。お茶を淹れながら、事務長がつぶやいたのは──「チーズの穴です...
【前回までのあらすじ】地方の文化に関心をもつ大学生・高木は、春休みに仏像制作・修復を行う「造佛所」で働き始める。人里離れた山の麓にある工房には、物静かな仏師、柔らかな語り口の事務長、気さくな事務補助の女性、そして2匹の猫...
事務長は、パタリと報告書を閉じて、ゆっくり深呼吸をしながら松田さんの方へ振り返った。 「お孫さん、ますます可愛くなっていらっしゃるでしょう」と微笑みながら、事務長は休憩スペースの椅子によっこらしょと掛けた。 「え?ええ、...
松田さんは、県庁を定年退職した後に、事務補助として工房で働いている。文化財関連部署にいたこともあるそうだ。 「パソコン操作だけは県庁で鍛えられた」と自負していて、入力作業が得意だ。でも、最近は目の疲れがひどいらしく、...
このお話はフィクションです。私の経験をモデルに描いていますが、登場人物や出来事は創作です。「どこかの工房の物語」。どうぞお楽しみください。 僕の主な仕事は、修復した仏像の写真から図面を起こすこと。 オンラインで完結する...
このお話はフィクションです。私の経験をモデルに描いていますが、登場人物や出来事は創作です。「どこかの工房の物語」。どうぞお楽しみください。 「ちょっと変わったバイトがある」 大学三年生になる春休み、ゼミの先生からその概...
3週間ほど前になろうか。 古いタオルを雑巾に下ろそうと、デスクに持ってきた。いつでも縫えるようにと、裁縫箱も出してきた。 しかし、なかなか手がつけられず、タオルと裁縫箱はだんだんと隅に押しやられていった。 とにかくここ数...
体が重かった一週間だった。 天気のせいか、年齢のせいか。多忙だったここ数ヶ月の疲労か。 どれも当てはまるのだろう。理由はどれでもよい。ただひとつ、はっきりしているのは、どこかに無理をさせていたということだ。 昨日のコラム...