現代造佛所私記No.89「インターン(16)」
ドイツから来たインターン生・Marieke。工房での作業は、ついに最終日を迎えた。 Mariekeの彫る虚空蔵菩薩の仏頭が、確かな輪郭を現してきた。仕上げはドイツに戻ってからだが、その姿からはすでに作品への深い愛着が伝わ...

ドイツから来たインターン生・Marieke。工房での作業は、ついに最終日を迎えた。 Mariekeの彫る虚空蔵菩薩の仏頭が、確かな輪郭を現してきた。仕上げはドイツに戻ってからだが、その姿からはすでに作品への深い愛着が伝わ...
まきでら長谷寺への表参道は、苔むした石垣とむき出しの木の根に縁どられ、長年の風雨と足音を受けて、いまも息づいている。 あと数えるまでもない滞在期間を惜しみながら、日々を過ごす私たち。ハイキングが大好きなMariekeは、...
朝から吉田仏師と二人で、平安時代の仏像の修理前の影をしていた。背景紙をひき、三脚を立て、光を調整し、カメラの設定を最適化しながら、像の細部を一枚ずつ丁寧に記録する。高価な機材はないが、三脚と一眼レフ、照明と背景紙を揃え、...
連夜の夜なべがたたったか、朝から身体が鉛のように重かった。休み休みでないと動けず、うっかりお皿を一枚割った。頭も鈍く、昨日書いたコラムは、半ば夢のなかで綴ったものだった。いざ読み返すと、誤字脱字に赤面する。 そんな一日も...
日曜市の通りを歩く。嵐が過ぎた後の陽射しは強く、赤いテントを通してオレンジ色が差し込んでいた。 ドイツ人インターン生・Mariekeたっての希望で、今日は高知市の日曜市へ。目当ては、包丁。大切なボーイフレンドへの贈り物な...
炭火を起こす準備から一日がはじまった。 今日は高知県の東や北から来客の予定なのに、嵐の予報だった。次第に強くなっていく風雨に気を揉みながら、支度を進める。 この日は、エストニア、カナダ、ドイツ、日本という国籍も世代も異な...
パラパラ小雨が止み、空気がすっと透き通った。今日は、ドイツからのインターン生Mariekeを連れて、「山のくじら舎」(高知県安芸市)へ。 迎えてくださったのは、萩野社長とスタッフの湊さん。事務所から製材所、作業場のすみず...
今日は朝から、文化財指定を受けた仏像の閉眼供養と引き取り、そして仏像調査があり、ドイツ人インターン生Mariekeとともに、お寺へ向かった。 雨の予報だったのが、不思議と空が明るくなり、美しい朝になった。 お寺の皆様、市...
今朝からたっぷり雨が降った。雨に洗われて、庭の緑はぐっと深みを増している。吉田仏師が不在の昼どき、今日はドイツからのインターン生・Mariekeと二人だけの昼餉である。 中央にどんと置いたバゲットの山。銘々の小皿にオリー...
昨日は、私のお茶の稽古と、吉田の弓道の鍛錬の日だった。師匠や兄姉弟子からも受け入れてもらって、Mariekeを伴って稽古に向かった。 「Beautiful」「I’m fascinated」とつぶやくMarie...