現代造佛所私記 No.9「リズム」
(アイキャッチ撮影:田村紀子) 私たちの工房の活動を見て、混乱する人もいるんじゃないかと思う。 実際に「一体何をやっているのかよくわからない」と言われたこともある。 というのも、ブログやSNSには、仏像以外に、雅楽、弓道...

(アイキャッチ撮影:田村紀子) 私たちの工房の活動を見て、混乱する人もいるんじゃないかと思う。 実際に「一体何をやっているのかよくわからない」と言われたこともある。 というのも、ブログやSNSには、仏像以外に、雅楽、弓道...
2023年8月のある日、三人の知人からそれぞれに「閑人調で書いてみませんか」というお誘いがあった。 「閑人調」とは、高知新聞の学芸面にある名物コラム欄だ。 1959年4月1日付の朝刊から60年以上続いていて、執筆者は私の...
仏像製作中に出る木っ端は、塗香に混ぜて懐紙にくるみ、和紙やハギレでお守り風に仕上げる。 お客様に差し上げることもあれば、手紙に添えたり、友人にプレゼントすることもある。 個展に来てくださった人が、再会した時に「お財布に入...
このクスノキに出会ってから、木々の香りを身近に感じるようになった。私にとって、常に寄り添い語りかけてくれる存在だ。 高知の山中で育った榧(カヤ)、台風で倒れたヒノキ、インドからやってきた白檀…それぞれの木に物語があり、特...
彫刻作業は、叩き鑿(のみ)から彫刻刀へと進んでいく。 クスノキの香りは、仏師の工程に合わせるように柔らかくなったり、弾けたり、まるで歌うように踊るようにそこにある。 自在に変化する香りに触れるうち、「そうか、香りは木の歌...
無事クスノキの枝から彫刻部を切り出せたものの、運搬時にも水が滴るほどだった。触れるところによっては人の肌のように柔らかい。 「傷まずうまく乾燥してくれるだろうか」それだけが気がかりだった。 クスノキは、工房で長い夏と短い...
「木が泣きゆう」施主の男性がポツリと言った。 ジリジリと照りつける高知の太陽の下、輪切りにされた木の断面から堰を切ったように水が流れ出ている。 私たちはただただその様子を見守っていた。 目の醒めるような樟脳(しょうのう)...
上巳の節句(旧暦3月3日)は西暦で4月だが、子どもの行事として保育所や幼稚園で3月3日に行われるので、我が家ではこの1ヶ月間を「上巳の節句期間」にしている。 3月3日には、環境を汚さない紙で作った人型に各々ケガレを写しと...
仏像が日本にやってきてからおよそ1500年。 長い歴史の中、語り継がれなかった無数の造仏にまつわる物語を恋しく思います。 こんにちは!仏像を古典技法で製作販売する四国の工房「よしだ造佛所」共同代表の吉田沙織です。 私は2...
高知県高坂学園生涯大学J組の約100名の皆様を対象に、「四国で出会った仏像と人の物語」と題して、授業をさせていただきました。吉田沙織です。 内容は、これまで出会った皆様との人間模様を、仏像製作工程の流れに沿ってご紹介する...