現代造佛所私記 No.407「御仏像が決める行き先」
10年前、小田原の施主さん宅での閉眼法要に、0歳の娘を連れて行った。法衣をまとったご住職が、高知からお越しくださり、畳に座った赤ちゃんの娘に手を差し伸べている写真が残っている。 その娘が10歳になる今年、定福寺(高知県大...

10年前、小田原の施主さん宅での閉眼法要に、0歳の娘を連れて行った。法衣をまとったご住職が、高知からお越しくださり、畳に座った赤ちゃんの娘に手を差し伸べている写真が残っている。 その娘が10歳になる今年、定福寺(高知県大...
昨年の晩秋、能登へ赴いた。国の文化財レスキューの一環として、震災で被害を受けた寺院を巡り、仏像の応急処置を施すためである。 訪れた寺はどれも、地震の爪痕を生々しく残していた。廊下の板が抜け落ち、境内の一部が土砂もろとも崩...
きのう、県外のお寺にて仏像の応急処置を行った。 手拭いを頭に被り、ヘッドライトをつけ、黒い作務衣に黒いパンツで堂内に足を踏み入れる。 薄暗がりの中で、だんだんと衣はほこりに白く染まっていく。何十年、いや百年単位で積もった...
文化財保存修復学会、富山大会。第47回目を迎える本大会で、私はポスター発表に臨んだ。 テーマは、「高知県まきでら長谷寺蔵 木造仁王像の保存修理と情報発信──修理現場での企画開発とPR活動の意義と課題」。 文化財における広...
2025年6月14日、15日開催の文化財保存修復学会、富山大会。吉田家一同、3階の客席に座って発表を聞いていた。ぱっぱっと切り替わるスライドの光を追いながら、ある舞台のことが想起された。 東京都八王子市で開催される、舞台...