2024年4月末、職人に特化したオンラインプラットフォーム【Homo Faber Guide】で、当工房代表仏師 吉田安成が紹介されました。
https://www.homofaber.com/en/discover/yasumasa-yoshida-bqzu9u
このサイトを運営するのは、ミケランジェロ財団という国際的非営利団体で、拠点はスイスのジュネーブにあります。
英語以外は自動翻訳で、日本語も選択できます。ぜひご覧ください(日本語訳が通じにくい箇所もあるようです。いずれ、当ブログ内で日本語訳をご紹介できればと思います)。
インタビューで、特に嬉しかった点が2つありました。
・仏師を英訳せず「busshi」とそのまま使っていること
・来歴から「ikigai」という概念を抽出されたこと
「生きがい」は、個人としても当工房のビジョンとしても大事にしている概念ですが、今回のインタビューでは出しませんでした。
にもかかわらず、財団の担当者は、吉田の来し方から「ikigai」に通じるものを感じてくださったようです。
技術・実績はじめ内的なことまで深く掘り下げるボリュームたっぷりのインタビューのうち、掲載されたのはごく一部です。
削ぎ落とされた分、世界中の匠が集結するサイト内において、日本の仏師という職人の生態のようなものがくっきりあらわれているように感じます。
「ガイドなき職人技は文化の浪費」
これは、ミケランジェロ財団の創設者であり、世界三大ラグジュアリーコングロマリット、リシュモングループの会長でもあるヨハン・ルパート氏の言葉です。
ミケランジェロ財団設立の目的は、世界の優れた職人たちの存在を守り、ものづくりの知恵、作品の裏にある物語や地域性を丁寧に伝えることです。
【Homo Faber Guide】はその地図であり、匠の技と伝統に関わるさまざまな立場にある人々を結びつける場所です。
ガイドには、世界中の匠がたくさん登録されていて観ているだけでワクワクします!
きっと、ご覧になられた方はどのようなお立場の方であろうと、職人たちの手から滲み出る「ものを作る根源的な喜び」に共鳴されるのではないでしょうか。
日本の方も40名弱ほど登録されていますので、ぜひご覧ください。
目まぐるしく情報が行き交う時代ですが、職人は時に気の遠くなるような時間軸で命を燃やしています。
職人の技の中に息づいている知恵、地域性や歴史、共同体とのつながり、自然との関係性は、これからの世界にとって、地に足のついた幸福に導く力になると信じています。
この度、お世話になりましたミケランジェロ財団の皆さま、ポートレートや作品撮影でお世話になった田村紀子さん、多田知生さん、誠にありがとうございました。
そして、仏像をご縁に私どもに関わってくださる全ての人に、心より感謝申し上げます。