現代造佛所私記 No.197「転地効果」
朝の九時半から夜の七時半まで、まる一日を温泉で過ごした。 夫は北陸の温泉地に生まれた人である。その血筋なのか、娘も壺湯から炭酸泉へと渡り歩きながら、実に自然体で湯を楽しんでいる。私も、薬湯に始まりサウナ、水風呂へと、体の...

朝の九時半から夜の七時半まで、まる一日を温泉で過ごした。 夫は北陸の温泉地に生まれた人である。その血筋なのか、娘も壺湯から炭酸泉へと渡り歩きながら、実に自然体で湯を楽しんでいる。私も、薬湯に始まりサウナ、水風呂へと、体の...
正午の夏の名残の日差しの中で、完成したばかりの不動明王立像を撮影した。 一本のカヤ(榧)から彫り出されたその姿は、憤怒の相を現しながらも、どこか慈愛に満ちた気配を漂わせている。 施主が望まれたのは、子どもたちを守る本尊と...
ただ紙をやぶるだけで、目を輝かせていた赤子の頃の娘。 古今東西、紙が破れる様子にゲラゲラ笑う赤ちゃんの動画はたくさんある。力をある一定方向に加えると、紙は音を立てて裂けていく。その驚きと手応えの妙に、人は心を奪われるのだ...
予定時刻を前に、一足先にZoomのルームに入室し、アプリの設定や動作を確認する。 昨日は、月に一度の1000日チャレンジチームのミーティングだった。Zoomの用意をするのはいつも私。自主的にその役割を買ってでたのだが、そ...
数日前の夕方、9歳の娘が突然、THE BLUE HEARTSの名曲「リンダリンダ」の替え歌を歌いだした。 平安時代の主要な二大流派仏師集団「院派」と「円派」をもじって、「インパエンパ」。あまりに妙で、私も笑ってしまい、そ...
「神社仏閣・伝統文化専門PR…」 名刺をお渡しすると、たいていの方は珍しそうに目を見開かれる。 PR事業を立ち上げて三年目。テレビや新聞といったメディア対応はもちろん、最近はSNSやHP、チラシにも、PRの視点を取り入れ...
(画像は、新聞社の取材に答える吉田仏師) 昨日、薫的神社(高知県高知市)で執り行われた麒麟像の神宝奉納祭。 子どもたちが並んで拝殿に立ち、玉串を奉奠する姿を、私は目に焼きつけた。 二年前、今よりもっと小さかった彼らが、小...
私自身が、一番戦争を身近に感じたのはどんな時だっただろう?と振り返る。 幼い頃から、テレビや本でその悲惨さを見聞きするたび、怖くて怖くて仕方がなかった。小学校4年生ごろまで、飛行機の音が聞こえるたび、戦闘機がきたのではな...
八十年という歳月は、人の一生を超えるほどの長さだ。 自分の寿命かそれ以上の月日の前で、忘れてはいけない、いつ起こってもおかしくない戦争というもの。 間もなく、二年かけて当工房で製作した阿吽の麒麟像の「神宝奉納祭」が、薫的...
この1000日コラム執筆チャレンジで小説を書いたとき、架空の工房が舞台なだけに、ぴったり合うアイキャッチがどうしても見つからなかった。 これまでは自分で撮った写真や、Canvaで作った画像を使うのが常だったので、AIに頼...