先日、温浴施設で倒れた人の対応をした。そのお礼にと、入浴券をいただいた。家族で早速、再訪する。
低温の塩サウナと高温遠赤外線サウナ。二つの熱を楽しんだ。翌朝、目覚めた時は心地よかった。体がポカポカと温かい。ところが午後になって、少しのぼせたような、ぼんやりした感じが現れた。水は飲んでいたのだが、どうも休息が足りなかったらしい。
本を読んでは、ずるりと睡眠の沼に引き摺り込まれる。一ページも進まない。体のだるさが増してきた。これは起きられない。いつの間にか、夫が食器を洗い、片づけまで引き受けてくれていた。その手つきに、何も言わずともありがたさが沁みる。
そうだ、体力をつけること。それは今の私の、まぎれもない課題である。先月の誕生日には、夫と娘から「体力つけて長生きしてね!」と贈られたステッパーがデスク脇に鎮座している。仕事の合間合間に使って、脚力が少しずつついてきた。
また、昨日の生涯大学では、「同じ名前でもレスリングの吉田沙保里さんとは体力が違います。体力不足が課題です」なんて、アイスブレイクをしたばかり。「体力増進」をスローガンにした秋なのだ。
そんな私に、タイミングよく愛知の管理栄養士キリちゃんこと、仲田亜由美さんから連絡があった。栄養カウンセリングをしてくださるという。日々の食事を丁寧に聞き取り、具体的な助言と共に、私だけのヒアリングシートを作ってくださった。お味噌汁にアマニ油を足すこと、ビタミンD補給には舞茸がよいこと。短い時間だったのに、”私の体”に向けられた提案がいくつも手渡された。
専門の知とまなざしに導かれて、「自分の体に耳を傾ける」という行いが、結果につながる道筋となる。体力をつけること。それは人生全ての営みにおいて、より長く深く続けてゆくための礎になる。
夜にかけて、やっとサウナの熱が抜けてきた。まだぼんやり頼りないが、体が少しずつ本来の調子を取り戻してきた。ふと、重だるかった下肢が軽くなっていることに気づく。
体を養う。栄養と、休息と、運動と。当たり前に知られたことだけれど、自分の体に必要な具体的なことは案外わからないものだ。
体を温め、リフレッシュし、筋肉を使い、体に必要な栄養をおいしくいただく。大切にしたい習慣だと、改めて思う。
(アイキャッチ:アドバイスいただいた後すぐ、アマニ油を入手)


