現代造佛所私記 No.236「文化財は愛(2) 手渡されていく思い」

松田先生がひとつひとつに丁寧にお答えくださる眼差しには、長く教育の現場に立たれてきた人としての温かさが滲んでいた。専門教育を受けていない私にとって、本当に嬉しい時間だった。 そして、思いがけず、お母様が表千家茶道の教授者...

現代造佛所私記 No.232「猫仏師、茶を点てる」

朝から夕方まで、お茶の師匠のお席のお手伝いに伺った日のこと。少し湿り気を帯びた風がやわらかく、よい朝だった。 「雨でなくてよかったですね」 そんな声があちこちで聞かれる、賑やかなお席。複数の流派がそれぞれにお席をもち、心...

現代造佛所私記 No.214「ベルリンからの便り(後編)―小さな芽から」

(前編まとめ) 七月上旬、ベルリンに住む青年Mさんから一通のメールが届いた。「あなたの仕事が木工家具とは直接関係がないことは承知しています。無礼な申し出と思われないかと案じておりますが、日本で木工や家具製作の実習先を見つ...

現代造佛所私記 No.213「ベルリンからの便り(前編)―偶然の符合」

七月上旬のことだった。ベルリンに住む青年Mさんから、一通のメールが届いた。 「あなたの仕事が木工家具とは直接関係がないことは承知しています。無礼な申し出と思われないかと案じておりますが、日本で木工や家具製作の実習先を見つ...