現代造佛所私記 No.303「吉田家の正月支度 2025」

師走の準備も大詰め。年越しの支度で、買い出しに出た。 あちこち店を梯子して、必要なものを買い揃えた帰り道、日が落ちていく空が、思いがけず美しかった。 太平洋に沈む師走の太陽。 急ぐでもなく、名残を惜しむでもない、何度も見...

現代造佛所私記 No.302「年の瀬のお餅つき」

お寺の檀家さんやお知り合いに混ぜていただき、当工房も年末恒例の餅つきに参加した。 一晩水に浸した二升のもち米ともろぶたを抱え、いざ出陣。 舞台となるお寺の庫裡前に到着すると、すでに蒸しあがったもち米の香りが、冬の空気に芳...

現代造佛所私記 No.268「工事の音と三宝と」

ガタン、ガタン。ブーン。ドーン。 小高い丘の上の境内で、重機が絶えず首を振っている。 背後で「コン」と小さな音がして振り返ると、一尺ほどの板材が車のボディに泥をつけ、ぽとりと落ちた。足元のぬかるんだ地面には、似たような端...

現代造佛所私記 No.266「コインランドリーも他生の縁」

諸事情があって、夫は久しぶりに、私は生まれて初めて、コインランドリーというものへ足を踏み入れることになった。 夜のとばりが降りて、通りを歩く人の姿もまばらになった頃。洗濯物を詰めた大きな袋を三つ、二人で分け合い、灯りのと...