現代造佛所私記 No.533「お堂の下のご遺体」
「お寺の床下に、毎日遺体が運び込まれました。母は当時15歳ごろ。匂いで食事も取れなくなったといってました」 古刹のご住職の穏やかな表情と、訥々とした語り口が、かえって当時の凄惨さを際立たせる。 お寺や地域のこれからについ...

「お寺の床下に、毎日遺体が運び込まれました。母は当時15歳ごろ。匂いで食事も取れなくなったといってました」 古刹のご住職の穏やかな表情と、訥々とした語り口が、かえって当時の凄惨さを際立たせる。 お寺や地域のこれからについ...
「こちらへどうぞ」 打ち合わせで通された和室に入ると、思わず鼻先を持ち上げ、目を細めた。 「まぁ、お香が。ありがとうございます」 「さすが、お気づきに」 床の間を拝見すると、侘びた香炉が主張もせず、隠れもせず、部屋に馴染...