第45回 文化財保存修復学会が、国立民族博物館(大阪府・吹田市)で開催されました。
今回は、当工房で行われた仁王像(まきでら長谷寺蔵)の科学調査について、高知大の松島朝秀先生がポスター発表されるということで、私たちも駆けつけました。女将がレポートします。
松島先生の発表は、科学調査についてだけでなく、修理事業が始まるまでの寺院・檀信徒の皆さまのご苦労や、プロジェクトが始まってからの広報活動についても触れてくださっていて感動…!
本修復事業は、各マスメディア・SNSへの情報発信にも注力しており、市民への文化財保存・活用の周知に貢献している。
文化財保存修復学会 第45回大会 ポスターセッションP012「高知県香南市まきでら長谷寺所蔵 仁王像の修復と科学調査」◎松島朝秀(高知大学)大山幹成(東北大学)吉田安成(よしだ造佛所) より
他のポスター発表も興味深いものばかりでしたし、日頃SNSや手紙などで交流させていただいている方々や、吉田仏師が以前勤めていた会社の皆さまともゆっくり話ができ、とても有意義な時間を過ごしました。
また、事前に事務局に託児について問い合わせたところ、小学生の娘の同行をご許可いただき、看板娘も初めて学会の空気に触れることができました。ご配慮いただき誠にありがとうございます。
「お子さまが疲れたらこちらで休んでください」と声をかけていただいたり、「孫がこれくらいの年で」とお声がけくださった先生もいらして、温かく受け入れていただいて本当にありがたかったです。
娘なりに四国限定のお菓子を配ったりして、皆さまと交流しようとしておりました。いつか、本人の意志で学会に参加する日が来るかもしれません(?)。
文化財に関するたくさんの知見に触れ、大いに刺激をいただきました。毎回は難しいですが、またぜひ参加したいと思います。
関係者の皆さま、本当にお疲れ様でした!
余談ですが、今回の開催会場の国立民族博物館。
私の母校の近くなのですが、20年ぶりくらいの再訪でしたので、見知った風景に大興奮でした。実は、仏像と邂逅した思い出の場所なのです。この話は彼岸寺「造佛所のえんがわ」に書きました。よろしければご覧ください。
ミュージアムショップもすごく楽しいです!普段はキャラクター漬けの娘も、初めて目にする海外のさまざまな意匠に感激しておりました。