カテゴリー: フィクション
現代造佛所私記 No.364「手紙を食べる森 (1)」
大樹がその集落跡に着いたのは、朝の八時だった。高知市から車で40分、山道を登ってやってきたのは、父方の祖母の家である——と言ってももう六年ほど空き家になっているが。 日焼けで脱色された縁側に腰かけると、幼少期に遊んだ景色...
現代造佛所私記No.125「半分の台座 (10)」
人里離れた山の麓にたたずむ、仏像工房。ある日届いた真新しい修理報告書。その中の「台座の画像」が、なぜか半分しか写っていなかった。関係者たちは、ミスが起きた30分間をめぐって、慎重に記憶をたどりはじめる。浮かび上がる、わず...
現代造佛所私記No.124「半分の台座(9)」
人里離れた山の麓に、静かにたたずむ仏像工房。手作業の温もりと、デジタル文化が共存するその場所に、ある日ひとつの“綻び”が見つかった──真新しい修理報告書の中に、半分だけ消えた台座の画像。 誰が、いつ、どこで、それを見逃し...





