現代造佛所私記 No.313「2つの動画から」

よしだ造佛所のPRブランド承欣(SHOW-GON)では、動画を提供することもある。しかし、年季の入ったパソコンのスペックが近頃追いつかなくなり、もどかしい思いを抱えている。

今日もそんな日であった。

暖房を切り、顔を赤らめながら液晶に向かう。画面はしょっちゅう固まり、作業は思うように進まない。ほかの業務をミルフィーユのように挟み込みながら、どうにかやりくりしていた。

えっちらおっちらと編集を続けていると、メール受信の通知音が鳴った。地元のテレビ局からである。

夏から年末にかけての、娘の挑戦を追った取材。年越し間際まで丁寧に伴走してくださり、それが十分ほどのコーナーにまとめられていた。

核となる出来事だけでなく、追加の取材も重ねられ、こちらが提供した映像や画像も自然に織り込まれている。そこには、私の知らない学校での娘の姿や、友達との何気ないやりとりが映っていて、ひどく新鮮であった。

ディレクターさんから連絡が来る直前まで、私自身は錆びたハンドルをギギギと回すような有様だった。だからこそ、プロの編集の手際に、はっと目が覚める思いがした。

なんと、スマートに編集されるのだろう。

私にとって、チラシや動画づくりは、仕事の目処をつけるのがとても難しい作業である。終わりが見えないまま、気づけば寝食も忘れて深く潜り込んでしまう。

つい根を詰めてしまい、家族の食事や睡眠にまで影響が及ぶこともある。あとからそれに気づき、これはいけないな、と思う。

手を動かすことに夢中になるのは、悪いことではない。けれど、生活をすり減らしてまで続ける仕事は、長くはもたない。

続けたい仕事だからこそ、削るべきは情熱ではなく、やり方なのだろう。

この癖をどう手放していくかも、今年の課題にしよう。

そんなことを思いながら、プロの技が詰まった十分ほどの映像に、思わず涙ぐむ。そこには、真夏から雪の降る師走までの我が家の歩みが、ぎゅっと収められていた。

「いい思い出になったじゃない」

同じく画面を見ていた夫が、娘に明るい声をかける。娘は、嬉しさと、ほんの少しの照れを滲ませた顔で、静かにうなづいた。

二つの動画に心を占められた一日であった。

アイキャッチは、忙しい人間を横目に、マイペースに過ごす工房猫「皓月(こうげつ)」。5歳のレディです。