現代造佛所私記 No.397「猪のローラー作戦と姫椿」
久々に、大家さんと立ち話をした。 今年80歳になる大家さんは、車を一時間ほど運転して山の手入れにいらっしゃる。長らく東京の大企業でバリバリのビジネスパーソンをされていて、退職されて高知へ戻られて久しい。 今は、山仕事もお...

久々に、大家さんと立ち話をした。 今年80歳になる大家さんは、車を一時間ほど運転して山の手入れにいらっしゃる。長らく東京の大企業でバリバリのビジネスパーソンをされていて、退職されて高知へ戻られて久しい。 今は、山仕事もお...
昨夜、脱衣所でふと振り返った時に、メガネの左のテンプルが「ほろり」と落ちた。 何が起こったのか、一瞬分からず、小さな固い音を立てて落ちたテンプルと、顔からゆっくりずり落ちようとするメガネに気づき、「あ、壊れた」と声が出た...
懐紙を一枚取り出し、ピチリと角を合わせ折りたたむ。 特別なおもてなしを受けて、吉田仏師も私も驚き、恐縮していた。あぁ、お懐紙を持ってきてよかった。数寄屋袋を足下に寄せながら、座り直す。 とはいえ席は終始和やかで、普段は嗜...
頬染めてまんまる両目を輝かせ座りて絵描く病明けの子
春風邪のだるくほてった腹うえに白猫のせて吸ったり吐いたり
桜の開花予想が出た雨の夜。街灯もまばらな海辺の国道を東へ走る。ワイパーが、規則的に右、左と往来する。 店の明かりはすでに消え、視界は良いとは言えない。けれど、目的地へは迷いなく進む。何度も遊びに行った、高校からの友人の家...
娘が言葉を話すようになってから、一番口にしている言葉がある。一日何度も、しかも脈絡なく。彼女にとっては、溢れる心を最大限に表してくれる言葉らしい。 朝、むにゃむにゃとまだ目が覚めきらないうちから。手を繋いでバス停まで歩く...