果物型のシェイカー、カスタネットにタンバリン、小さなおもちゃの太鼓。そして、笙、篳篥、龍笛、楽箏。
そんな不思議な取り合わせで奏でた、今日の演奏会。
「はじめての雅楽」——やさしい日本語で伝えることで、雅楽の豊かな味わいをより多くの人にお届けできるのではないか、と挑戦したコンセプトだった。気軽なロビーコンサートという設定と、伶人たちの「雅楽が大好き、一緒に遊びましょう」という雰囲気が、客席との境目を緩やかに溶かしていった。
古典の演奏に目を閉じ、足踏みと共に音を味わう女性。シェイカーを振りながら、無心に舞台を見つめる未就学児。静かに目を閉じ、天を仰ぐ男性。
和やかに笑い声が上がったり、お子さまが自由に発言したり、予定になかった「質問コーナー」がお客様側から始まったり。写真撮影会も自然発生した。
そして、アドリブで演奏することになった、「五常楽急」と「長慶子」。時間が思いのほか残り、演奏することにしたのだが、予定外の展開に客席から喜びの拍手が湧いた。それが、素直に嬉しかった。
異なる調子に慌てて調絃する楽箏担当。その様子に、楽しげな笑い声が漏れる。「箏の調整も面白かった」などと書かれるのは、雲中奏楽団くらいではないだろうか。
「また聞きたい」「今度は孫を連れてきたい」「もっと聞いていたい」
今日出会ったお客様に、雅楽への扉がギギっと音を立てて開いたような気がした。「雅楽ってこんなんもあるがや」と、公民館のスタッフさんも目を見開いていた。
またゆっくりと振り返りたい。
お世話になった皆様、ご参加くださった皆様、伶人の皆様へ、心より感謝申し上げます。今日はひとまず、無事お開きとなったご報告として。


