現代造佛所私記 No.384「やさにち de 雅楽」

「あぁっ、これも赤い!どう言い換えれば……?」

明後日の、雅楽演奏会の司会原稿を見直しながら、何度もキーボードの上で考え込んだ。

今、「やさしいにほんご」で雅楽を解説するチャレンジをしている。日本人でも初めて聞くような言葉や表現がある雅楽を、国も文化も背景も異なる、初めてお会いする人になんと説明するか。

「いい音を聞いてもらえばそれでいい」

たしかに、その通りだと思うし、そう言う演奏会も大好きだ。

だけど今回の演奏会は、いい音と共に「歓迎したい」のだ。「雅楽で遊ぶのが楽しいので、どなた様もご一緒にどうですか?」とでも言うような演奏会に。

だから、古典と現代曲、そしてお客さまも一緒に歌って演奏に参加できるコーナーも設け、その全てを「やさしいにほんご」でお届けすることにした。

神様、仏様も、身近な生き物も、人間も、同じ音色で遊ぶことができる雅楽の世界へ、ようこそ。

日本語学習者の初級から中級前半の方が理解できる言葉に着地させるため、「やさにちチェッカー」の診断を見ながら、言葉を易しくしていく。使い慣れた語彙の多くが、赤くマークされてしまう。ここまで平易にして大丈夫だろうか、と最初は気になるのだが——「やさしいにほんご」なら行ってみたい、と思ってくださる方が一人でもいるなら、その人のためにそうしよう、と思う。

演奏会当日は、雅楽が大好きなメンバー7人が、「あーそぼ!」とでも言いそうな顔で、あなたを待っている。