今日は挿頭(かざし)をして過ごした。
引っ詰めた髪に、姫椿。首の下は普段着だ。
夫に「花さしてるの」と笑われた。
笑われようと、「これも、数日後に控えた、小さな雅楽演奏会の準備なのだ」と意に介さず。パソコンに向かってパンフレットを作る。
今回は、気軽なロビーコンサートなので、格式高いものではなく、古の人が気軽に仲間で集まって管絃遊びをしていたように、仲間と地域の人とで春を寿ぐ集いとしたい。
家の前に、姫椿と卜伴錦が咲き始めたのを見て、演奏会で皆で挿頭をしたいと思ったのだ。だが、水揚げが心配だ。そこで、挿頭にしてどれくらい持つか試すことにした。
午後2時から、夜の10時まで美しいまま咲いてくれていた。今は、水に浸けている。
髪飾りは普段ほとんどしないので、疲れるかなと思っていた。だけど、生花の気配が顔のすぐ近くにあると、不思議な心地よさがあり、すぐに馴染んで全く疲れなかった。
古の人が挿頭をして、樹霊との交流を得て生命力を強化しようとしたり、季節や自然と同調し溶け合おうとしたのは、とても自然な行為だったのではないだろうか。
自然と雅楽の境界が溶け合うような響き合いもまた、きっとそこから来ている。
自然と調和する雅楽の楽しさや喜びを少しでも分かち合えたらいいな。だから、いつも私の笛を聞いてくれている家のまえの椿たち、そして山の葉を、身につけていこうと思う。


