さっちゃんこと、小林幸代さんから荷物が届いた。
コロナ禍で存続の危機を感じた私がPRを学ぼうと飛び込んだPR塾(株式会社LITA)で、受講生インタビューやプレスリリース添削でお世話になった方だ(さっちゃんにインタビューしていただいた記事はこちら)。
そのさっちゃんが手がけた「INNER COMPASS」カード——通称、壁打ちカード。生成AI花盛りの昨今、あえての紙だ。
夜、液晶を閉じたあとの静けさの中で、手のひらにのる紙のカードは、肌触りといい、佇まいといい、とても実在感がある。
今日はコラムのテーマをカードに委ねてみようと思い、箱をひらいてみた。すると、ぺらりと一枚足元に落ちた。
「一年後どこに立っていたい?」
そのカードが問いかける。しばらく、そのまま床を眺めた。
ちょうどあと一週間ほどで、この1000日コラムが一年を迎える。毎日書き続けるということは、想像よりずっと大きく、私の生活を変えた。
良い意味だけではない。深夜まで画面に向かい続けた日々は、体に割と深刻な痕跡を残した。気づけば、一年前の写真を「えらい若い時の写真やね」と言われるほどになっていた。
今月から、ようやく立て直した。20時半にはスマホを閉じる。10時半には床につく。歩きながら音声入力でコラムを紡ぐ時間を作った。こまめに窓を開けるようになった。
変化は、思ったよりすぐやってきた。眠りが深くなった。以前より家事も回るようになった。書くための体を、書くことで壊していたのだ。
そんな一年の間、気づけば工房を訪ねてくださる方が増えた。車でも不便な山の中にあるのに、県外から、海外から、人が来てくださる。1000日コラムの一編一編が、繋がって一つの道になってきたかもしれない。
では、一年後。
今より体力があって、もっと多くの人と笑いあっていたい。それぞれの人生をより豊かに、生きがいのあるものにするために、一緒に何かを生み出せる場所と雰囲気を育てていたい。そんなところに、立っていられたら。
カードを拾い上げて、右隣にそっと置いた。
あなたは——「一年後どこに立っていたい?」


