今朝は、小学校のPTAの活動で、通学路の交通安全当番に出向いた。蛍光色の「横断歩道中」の旗を持って、児童の通学を見守る。
しかし、自宅から40分かけてそのためだけに下山するのは、なかなか思い切りがいる。いくつか用事も作って、出かけることにした。
蛍光色の旗を手に、決められた場所に立つ。防寒はしてきたが、じっとしていると、思いのほか体が冷える。よく澄んだ冷気を吸い込むと、少しむせた。
私が担当したのは、交通量の多い歩道だった。娘が先生に持たされた旗に、「挨拶もしてください」とプリントが添えられていたので、やや意気込んで行ってはみたが、その道を通った児童は4人ほどだった。
選ばれし精鋭の通学者へ、こちらから挨拶する。「いってらっしゃい」と声をかけながら、車道から少し距離をとるよう、旗を広げ注意を促す。
30分の間、児童を待つ時間は随分と長く感じた。少しでも体を温めようと、軽く足踏みをする。
この道を、もっと多くの子どもたちが、ランドセルを揺らしながら歩いていた時代もあったのだろう。
娘の通う小学校のPTAは、今年で40周年を迎える。ちょうど私が小学生の頃、保護者だった人たちが立ち上げた計算になる。当時は子どもがもっと多かったから、保護者は、子どもたちへの挨拶も、切れ目なくしていたかもしれない。
今、目の前を切れ目なく過ぎていくのは、車の列である。よく見ると、車で近くまで送ってもらう子の方が多いようだった。
そんな中、まだ幼稚園生と変わらない小さな背中に、大きなランドセルを背負い、一人で登校していく姿を見ると、応援の気持ちを禁じ得ない。
挨拶をすると、「おはようございます」と、きちんとした声が返ってきた。
小さな学校なので、「Yちゃんのお母さん」ということは、思った以上に子どもたちが知っている。それに加え、この黄色い旗も、子どもたちにとって安心の目印なのだろう。この辺りも、不審者情報がまったくないわけではない。防犯ブザーは、色とりどりのランドセルに、皆そろって取り付けられていた。
何か特別な指導をするわけではない。ただ、安全を守り、見守っているよ、応援しているよ、という気持ちが、少しでも伝わっていたらいいなと思う。
朝の冷え込みの中で旗を握りながら、子どもは、本当に宝だと噛み締める朝だった。


