現代造佛所私記 No.286「冬の芽吹き」
今朝は少し感慨深かった。しぶといはやり風邪を克服した娘の、十日ぶりの登校を見送ったのだ。 過ぎてみると、悪夢から覚めたような気さえする。あの高熱の日々、全身をこわばらせる発作的な咳嗽。ウイルスの粘り腰と、人の治癒力の凄ま...

今朝は少し感慨深かった。しぶといはやり風邪を克服した娘の、十日ぶりの登校を見送ったのだ。 過ぎてみると、悪夢から覚めたような気さえする。あの高熱の日々、全身をこわばらせる発作的な咳嗽。ウイルスの粘り腰と、人の治癒力の凄ま...
「Y ちゃんがウロウロし始めたなぁ」 仕事の合間にお茶を飲みに来た夫が、つぶやいた。8日間布団の中で暮らしていた娘が、今朝からパジャマのまま絵を描いたり、土間にやってきたり、ゲームをするようになった。 「えっ、まだ39℃...
娘発症の二日後の朝、私も突然の高熱に見舞われた。 「夕方くらいにお越しください」 娘もお世話になった診療所に、夫が受診相談をする横で、私はどんどん火照り出す身体になすすべを失っていた。 全身が痛い。頭がぼーっとしてあまり...
「はいどうぞ」 熱の体にさりげなく 我が背のポカリは やさしさの味
月に一度、1000日チャレンジメンバーの4人で顔をそろえ、オンラインで近況を分かち合う。日々の進展や、小さなつまずき、これから越えていきたい課題。それぞれがそれぞれの言葉で語り終えると、今度は短いフィードバックを贈り合う...
「コン、コン」 ああ、これは嫌な咳だと思った。 昨夜、娘が軽く咳き込んだその瞬間、元看護師としての直感が働いた。母親としての心配よりも先に、職業的な判断が差し込む。これはまずい、と音もなくアラームが鳴っていた。 クラスに...