お知らせ情報/その他/コラム現代造佛所私記 No.373「1歳のお祝いは淡々と」 Posted on 2026年3月9日 今月のオンラインミーティングも、いつもと変わらず始まった。 「1000日チャレンジ」を続けるメンバーたちと月に一度、各自の一ヶ月を持ち寄っている。 我が家では、娘が昨日から発熱していた。40度近い熱で、朝から汚れた寝衣を...
お知らせ情報/その他/コラム/仏像と人の物語/家族の肖像現代造佛所私記 No.372「お計らい」 Posted on 2026年3月8日 週末の朝、夫婦で遅い朝食をとっていた。 蒸籠に残った最後の温野菜を譲り合い、ヨーグルトのデザートを半分こしながら、さてこれからの段取りはと、お互い考え始めたときだった。 「そうだ、この間撮った、如来の写真を送ってくれる?...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.371「目撃者として」 Posted on 2026年3月7日 「手紙を食べる森」という言葉が、どうやって私の前に来たのか、自分でもよくわからない。 気づいたときに生まれていた。タイトルだけが先に。 そこから書き始めると、物語は勝手に動いた。1,000字くらいにまとめるつもりが、気づ...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.370「手紙を食べる森 (7)」 Posted on 2026年3月6日 松浦は、女の返事を待たずに「小夏の後始末するから」と、農作業用の小屋にさっさと入って行った。マルがブルブルっと体を降った。 二人と一匹は大樹の車に乗り込み、タキばあの家に向かう。十五時を過ぎても、雨は衰える気配がない。 ...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.369「手紙を食べる森 (6)」 Posted on 2026年3月5日 「なんと書かれたのか、お聞きしてもいいですか?」「——おかいさん以外のものが食べたくなったら教えてください、と」 大樹はニコッと笑って、おかいさんって、お粥のことです、と申し添えた。女は不思議そうに首を傾げながら、二、三...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.368「手紙を食べる森 (5)」 Posted on 2026年3月4日 枝を踏む音がして、若い女がひとり、右のこめかみを拳で押さえながら、木陰から姿を現した。 年のころは、二十八か九か。海外のアウトドアブランドのウィンドシェル、鮮やかなコーラルピンク。ハーフパンツから靴までレギンスでしっかり...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.367「手紙を食べる森 (4)」 Posted on 2026年3月3日 村の伝承では、八百年以上前から、この森は願いの手紙を食べてきたと言われていた。郷土史にほんの数行、それからタキばあが登場した新聞記事に、チラッと書かれているくらいで、詳しいことはわかっていない。 しかし、その昔、祖父の洋...
お知らせ情報/その他/コラム/フィクション/小説現代造佛所私記 No.366「手紙を食べる森 (3)」 Posted on 2026年3月2日 「ほんでも、ようきたにゃぁ。えらい都会の風ふかしてから、なぁ!ははは」 黄色い果実がどっさり入ったコンテナを物色しながら、松浦は大きな声で話し続ける。大樹は屈んで、マルの頭や体を撫でた。マルは尻尾をブンブンと振り回し、ぴ...