工房から秋のたより

高知県内で移転してから半年がたち、やっと本格的に稼働し始めた感のあるよしだ造佛所です。

連休中に、県道近くの萩の花が散り始めたのを見て、今朝(集落の方に確認して)少し分けていただきました。

風に揺れてけぶるように咲いている萩の花が、天平の仏師に思いを馳せるきっかけをくれ、昔の仏師の暮らしぶりをあれこれ想像しながら帰路につきました。

さを鹿の朝立つ野辺の秋萩に 玉と見るまで置ける白露 (大伴家持)
自転車のかごいっぱいに秋の草花

さっそく花器に萩やススキを投げ入れ、正倉院宝物の文様を写した香立てで「さを鹿」という名のお香を焚くと、秋の訪れを祝うような室礼になりました。たまには、こういう1日の始まりもいいものですね。

天平の気配に誘われてか、和歌が浮かんできました笑。

萩揺れる 御仏眠る我やどの 庭にただよふ さを鹿の香

天平時代の仏師も和歌を詠んだりしたでしょうか?変わったことがたくさん、変わらぬものもたくさんある中、疫病に翻弄される状況で造仏に携わるものとして、分かち合えるものがありそうです。


この秋の季節、皆様が健やかで楽しくお過ごしになり、豊かな実りがもたらされますようにと願います。

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