1mm差の分身

5月4日(みどりの日)、高知城歴史博物館にて、木育をテーマにしたイベントが開催されました。

木工作家さんや建築士さん、材木屋さんがワークショップやクイズ等をされ、会場はご家族連れで大いに盛り上がりました。

遊びに来てくれた友人も、夢中になっている子供達を見て「幼いうちから木育だね」といっておりました。

木やその加工方法等に親しんもらおうという主旨のもと、弊所は「造佛所ジョーハク(城博)工房」というコンセプトで、彫刻室の物品各種を持ち込み、制作の様子をご覧いただきました。

ヤリガンナやちょうなもお披露目

子供達の素直な反応は可愛らしいですね!
仏像から出た木っ端をずーっと嗅いでいたり、初めて目にする道具類や仏像に「すげー!」と興奮していたり。

これは何?これは?と興味の尽きない子供達

こんな親子の会話も聞かれました。

男の子「じいじの家の匂いがする!」
お母様「じいじの家は材木屋さんだったからね」

女の子「ばあばの部屋の匂いもするよ!」
お母様「ヒノキのタンスの匂いかな?」

クンクン…いい匂い

お祖父様、お祖母様の暮らしぶりを思い出すきっかけになったのは大変光栄なことでした。
木を身近に感じていただくという趣旨に、少しは寄与できたでしょうか^^

また、お像から出た木っ端を手にある男性が、
「1mm場所が違えばお像だったかもしれないんですよね。これは仏様の分身なのですね」
とおっしゃいました。

万物の中に仏性がある、そんな大切なことを思い出させてくださった一言です。

程よい自然光と薫風の中、高知城を拝しながら彫像…というだけでも特別な経験をさせていただきました。
そして何より、樹恩、先人への感謝をお客様と共有できた貴重な1日でした。