インターン生Mariekeを見送って2日。経った2日前なのに、もう数ヶ月経ったような感覚だ。でも、にぎやかだった五月の空気は、部屋の隅に名残をとどめていて、この一週間を振り返る今宵は、やけに家の中が静かに感じる。
毎日、多くの対話を重ね、刺激を受けたインターン受け入れ期間は、写真も書くことも溢れて、字数を削るのが難しかった。
このコラムを書こうと思った当初は、520字でサクッと読めるものにしようと決めたのに、時には3倍ほどまで字数が膨れ上がる。
それでも、読んでくださる人がある。なんと有難いことだろう。
- 5/26 No.86「インターン(13)」 蛍の夜、インターン生Mariekeとの出会った頃の本音のこと
- 5/27 No.87「インターン(14)」 造仏技術だけではない、工房の裏側について
- 5/28 No.88「インターン(15)」 Mariekeの大好きなハイキング。ある枕詞が聞かれるように
- 5/29 No.89「インターン(16)」 Marieke作業最終日。作ってくれた夕飯のこと
- 5/30 No.90「インターン(17)」 It’s a perfect day ! 土佐の山茶との出会い
- 5/31 No.91「インターン(18)最終回」 Mariekeとのしばしの別れ
- 6/1 No.92「9年目」 よしだ造佛所9年目を迎えて
3週間ほどMariekeが世話になった宿泊所の職員さんから、インターンシップ受け入れについて労いのお言葉をいただいた。「Mariekeロスなんじゃないですか?」と、その方は笑っていらした。
言葉は通じなくても、Mariekeの人柄は伝わっていたようで、Mariekeの話が出ると皆ニコニコと優しい顔になる。
吉田は、遠い親戚の子が来たみたいだったなぁと、つぶやいた。つまりは、本当に家族親族みたいな距離で馴染んでいたんだろう。
8年目が、濃密で印象的な一日で締め括られ、音もなくぽんと9年目の扉が開いた。
まっさらな気持ちで、また歩き出す。臆せずに、また進んでみようと思う。
一番読まれていたのは、現代造佛所私記No.90「インターン(17)」