九月上旬に、仏像製作のお問い合わせをくださいました御方へ。 HPのフォームからご連絡いただきありがとうございました。何度か返信していますが、どうも届いていないようです。 今のところ、メールしか連絡手段がなく、ご相談にお答えしたいのですが他にご連絡の術がありません。 もしこのコラムをご覧になりましたら、迷惑メールフォルダに当工房からのメールが振り分けられていないか、ご確認いただけましたら幸いです。 メールが見当たらないようでしたら、お電話番号をお知らせいただけましたら、こちらからご連絡差し上げます。 どうぞよろしくお願いいたします。
仏像のご相談をいただけることは、幸せなことである。
当工房は、諸事情により住所と電話番号を非公開にしている。それでも、わざわざ私たちに接触してくださることを、本当にありがたく思っている。
山奥で、細々と造仏に励む小さな小さな工房を信頼し、時間とお金を預け、完成を忍耐強く待ってくださる願主の皆様。
そのお心には、いつも感動と尊敬の念が尽きない。
精一杯、尽くしたいと思う。
今日は、完成した一軀の仏像の仕様書や、作品の解説をまとめていた。
吉田仏師は、仏像を作ること、治すことに専念している。その周辺の文書類は、仏師に確認しながら、私がまとめる。
それを通じて、私も多くを学ばせてもらってきた。
パソコンに向かいながらふと思い出す。夫に出会う何年も前のことだ。
二十代から三十代の、今よりずっと若くて時間があった頃、「ジャータカ」を読んで、感動して一人泣いていた。
ジャータカとは、お釈迦様の過去世を描いた説話集である。
お釈迦様の誓願に胸を震わせ、小さくぎっしり詰まった字を追いながら、本を濡らしていた。
ジャータカは分厚くて大きくて、たくさんあって、当時の私にはとても所有できない本だった。図書館で同じ本を何回か借りては読んでいた。
(続く)

