現代造佛所私記 No.539「漫画家の夢(前編)」

小学4年生の娘が、最近「ちびまる子ちゃん」の原作本に夢中である。

何年か前から、自分でも絵本を書いたり、4コマ漫画を描いたりしていた。読むのも描くのも好きなのだろうとは思っていたが、これまでそれほど漫画そのものを好んでいたわけではない。

それが、この夏休み、突如として漫画本に目覚めた。

さくらももこさんの優しい絵柄と、リズミカルな展開がよほど気に入ったらしい。間仕切り越しにも、肩を震わせて笑ったり、真剣な目でコマを追ったりしているのがちらちら見える。

「漫画家になりたいかもしれない。漫画描きたい!」

昨日からそう言い出し、せっせとイラストを描いている。

宿題は、ラスボス(自由研究)と面ボス(工作)を残しているが、相変わらずマイペースである。

私も、娘と同じ歳のころ、少女漫画雑誌「りぼん」に夢中だった。

今ほどエンターテイメントが豊富な時代でもなく、毎月の発売を心待ちにしていたものだ。リアルタイムで「ちびまる子ちゃん」を読んでいたし、漫画を読んでは、自分でもオリジナルの漫画を描きまくっていた。5年生の時には400ページもの大作を書き上げたが、誰に見せるでもなくどこかへやってしまった。

そんな記憶があるので、娘に漫画の描き方を少し伝授してみることにした。(続く)