現代造佛所私記 No.538「純金製仏像完成」

旧暦新年からスタートしたプロジェクトが、お披露目できるようになったので、こちらでもご報告したい。

高知を牽引する企業の一つである、YAMAKIN株式会社さんとの共同プロジェクト「純金製仏像」の製作。

タイトなスケジュールの中、仏師と電気鋳造の技術者が協力し、飛鳥〜奈良時代の金銅仏をモチーフに、純金製の仏像を作り上げた。

仏師・吉田安成が製作した仏像原型は4躯。

如来立像、観音菩薩立像、弥勒菩薩半跏思惟像、そして誕生釈迦仏である。

とてもありがたかったのは、仏像が信仰対象であることを第一に考えてくださったこと。

また、仏師の考え方や技術を最大限尊重してくださり、社員の皆様には、本当に丁寧にご対応いただいた。

仏像の姿を生み出す現場には、長い歴史の中で培われてきた、信仰を形にするための知恵や造形の技がある。

今回のプロジェクトは、その造仏文化の土壌に、現代の鋳造技術が加わり、一つの形になったものだ。

本日、出来上がったばかりの純金製仏像4躯を、工房にお持ちくださった。

私たちも、電気鋳造特有の難しさを知り、いかに木彫仏の魅力を電気鋳造を通して生かすかということで、これまでディスカッションを重ねてきた。

だからこそ、実際に目の前にしたときは、本当に嬉しかった。

普段馴染んでいる木彫の仏様が、純金になるとどうなるのだろう。

私たちもワクワクしながら待っていたが、実際に目の前にすると、「金色相」が大切に言い伝えられてきた意味が、理屈なく伝わってきた。

9月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催される「第102回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026」に、4躯そろって展示される。

さらに、大阪ギフト・ショーでも披露される予定だ。

伝統的な技法で形作られた仏像を、現代の技術で荘厳する。

その先に、どんな可能性があるのか。

今回の仕事は、私たちにとっても未知の挑戦だった。

それが、世界にとって良きものとなることを、ただただ願っている。

まずは、9月。

東京ビッグサイトで、4躯の仏像がどんな人たちと出会うのか。

私たちも、とても楽しみにしている。

YAMAKIN株式会社の皆様、この度は本当にお世話になりました。