現代造佛所私記 No.524「ダラダラ」

1学期に始めた問題集の遅れを取り戻すべく、娘は夏休みにコツコツと机に向かっている。

昨夜は、戦争について語り合い、戦争に関するアニメ作品を視聴し、0時を過ぎても寝付けなかった娘だが、朝もどういうわけかいつも以上に早くに目が覚めた。

そんな状態だったので、午前中の学習時間にはあくびの連続。それでも、あと10分、このお直しが済んだら、わからないところだけ教えてもらったら、となんだかんだ60分齧り付いた。

終わった途端、勉強していた台所のベンチに顔を伏せ、

「もうここでダラダラゆっくりする」

と娘が体を横たえるや否や、私自身もよく意味にわからないことを口走ってしまった。

「ほら、ちゃんとダラダラしなさい!」

ゲラゲラ笑う娘。

休むならそんな不安定な場所ではなくて、居間でゆっくりしたら、という気持ちだったのだが、日本語としておかしいな。

娘はすぐさま1行日記に鉛筆を走らせていた。

——8月6日今日は広島にげんばくされた日なのでテレビをつけて理事の話を聞いた。せんそうはぜったいやっちゃいけないと心から思った。

——8月7日お母さんに「ちゃんとダラダラしなさい。」と言われた。意味がわからなかった。

昨日は家族で戦争について語り合い、今日はゲラゲラ笑って宿題をしている。

ありふれた日常。

こんな日常が、明日も明後日も、ずっと続きますように。