工房の雅楽部門、雲中奏楽団は今日も山の中で奏でている。パソコンの脇に常に龍笛や篳篥、譜面を置いて、仕事の合間に息を入れる。
来週お稽古にくる仲間の課題曲、奏でてみたい曲を吹いてみたり、「こんな企画はどうかな?」などと、楽しい雅楽の時間を想像したりしながら。
2年前にある神社で演奏をすることになり、「団体名を教えてください」と言われて、夫と娘とあれこれ考えて決めた名前だった。
土佐の山間、雲海の上で仏像工房を営んでいるから、雲中供養菩薩にあやかり「雲中奏楽団」にしようと。
実際のところ「団体」といえる人数でもないけれど、先々で一緒に雅楽を楽しめる仲間の輪が広がっていくと良いな、という気持ちも込めた。
演奏機会も少ないながら、少しずつ地元でも知ってくださる人が現れ、雅楽についてご相談くいただく機会も出てきた。
そんな中、自然発生的に「雲中さん」と呼ばれて、今日は踊り出しそうな気分である。
そんなふうに親しみを込めて呼ばれたら、喜んで笛を持って飛んでいく。
雲中奏楽団って確かにちょっと長い名前。自分でも「雲中ズ」と言ったりするが、誰かに呼んでもらうのとは全く違う。
技術的に優れた大編成の雅楽グループも素晴らしい。ぜひ、機会を見つけて体験して欲しいと思う。
一方、雲中は。
小さな小さな編成だけど、自然の中で音に親しみ、遊び、一緒に遊ぼうよ、という感じだ。渡鳥に笛で話しかけたり、キツツキに鞨鼓を教えてもらったり。雲中ならではの世界観で、雅楽の楽しみや味わいを分かち合えたらと願っている。
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