最近、パソコン仕事に疲れると、すぐに表に出る。
一歩外に出れば、小川が流れていて、今の時期は木々が雨に濡れている。
Sitting is killing you.
そんな言葉が私の背中を押している。長時間のデスクワークが健康を損なうことが知られているけど、1000日コラムを書くようになってからそれをつくづく実感した。
それで、時々こうして席を立つ。
ちょうどホワイトリカーが残っていたので、今が盛りのドクダミの花をつけてみようと思い立った。
家の前にこんもりとドクダミが繁る一角がある。
白く清潔感のある四片のガクに、穂形の花。
霧雨をはじいて、深緑の葉を鮮やかにしている。
プチ、プチ、と摘むたび、ドクダミの香りがふわっと香る。
カゴにこんもりと山ができたところで、手を止めた。
帰宅して、煮沸消毒した瓶に摘んできた花を全部入れて、ホワイトリカーを注ぐ。
見た目にも爽やかな、ドクダミの花が、液体の中でかすかに揺れる。その様も季節の趣。
指先のドクダミの残り香が、幼い頃母が煎じてくれた薬草茶を思い出させた。
「ああ、この匂い!どくだみだ」
小休止にやってきた夫が、個性的な香りに背を逸らす。
続けて、ドクダミって名前で損してるきがする、というので調べてみると、「蕺」と書くらしいことがわかった。
「毒を矯(た)める」ことが語源という説もあるらしい。
身近な植物の一つ、ドクダミ。瓶の中で抽出が進んだら、スキンケアに使ってみようかな。
パソコンにパスワードを入力しながら、そんなことを想像していた。


