竹籠いっぱいにつんで、水を張ったボウルに入れて、軽くふり洗いしたあと、キッチンペーパーで優しく押さえて水気を切った。
氷砂糖を湯で溶かし、その中へ花を入れる。数分後には、すでに花の香りが蜜に移っていた。味を見ながら、6時間ほど置いて濾してみると、琥珀色のシロップが出来上がった。
グラスに30mlほど入れて、レモン汁を好みで加え、よく冷えた炭酸水を注ぐ。これはおいしい。
「あ、おいしいね」
夫も、ごくごく飲み干した。
花の香りに、すっきりした程よい甘味が疲れを洗ってくれる。
濾した花も甘くておいしい。これはパンケーキやクッキーなどに使えそう。冷凍保存することにした。
そして、水気を切ったキッチンペーパーから、良い香りの水がとれた。こちらは、小さなスプレーボトルに入れて、エアフレッシュナーにしてみた。
寝室に、シュッシュッと噴霧すると、花の香りがパッと広がった。
「うーん?よくわからないや」
と夫と娘がいうくらい、ささやかだけど、私にはしっかり花の香りが感じられた。幸せな気持ちで布団に入る。目が覚めた時にも使ってみようと、枕元に置いて眠りについた。
楽しみにしていた朝なのに、ドタバタですっかり噴霧を忘れてしまったが、シロップは朝定番のフルーツサラダに少し垂らしてみた。
ほんのり香る、野花の恩恵。
摘んできた茎についた蕾も、元気に開花している。根が出たら玄関先に植えたいと思う。


