「朋有り、遠方より来たる。また楽しからずや。」
そんな有名な一節を心に浮かべてしまう、一日だった。
東京からいらした3人様。思いがけず我が家でお迎えすることになり、ちょうど学校が休みだった娘も共にご一緒した。
彼らは仕事で高知にいらしたのだけど、たくさん語らい、家にも入っていただいて、娘はすっかり懐いていた。
「次は旅行できてね、またきてね」と繰り返す。素直に甘える声だった。
山奥でひっそり暮らしながら、こうして訪ねてくださる方がいることの、なんと幸せなことだろう。よくぞ見つけて、足を運んでくださった。
十分なおもてなしもできなかったのは悔やまれるが、私たちは、一緒にトランプをしたり、マンカラをしたり、簡単な料理を召し上がっていただいたり。親しい友人のように過ごした。
初対面で、たった数時間のことだけれど、離れ難い思いで見送ることになった。
「人知らずして慍みず、亦た君子ならずや」
私たちは、仏師?仏像を作る?現代にそんな仕事があったの?と少なくない回数言われてきたし、約10年ずっとごく小さな規模で活動している。
歯がゆい思いもあった。だけど、遠方からきた友たちとの時間を経て、今夜は孔子の言葉がしみじみと沁みている。
そうだ、それで良いではないかと、ほろ酔い加減に似たおおらかさの中で寝支度をしている。

