現代造佛所私記 No.419「吉田家 featured in AERA」

本日、吉田家揃って、築地の朝日新聞本社にお邪魔した。

PRプロデューサー仲間の碧野円香さんの応援を得て、思いがけなく、週刊ニュース・ライフスタイル誌「AERA」の取材が決まり、山奥から飛行機と地下鉄を乗りついだ。

吉田は私が縫った作務衣で、私はPRプロデューサーのいつもの白いシャツで臨んだ。

約束の時間の少し前に到着すると、取材を担当してくださる方々が三人、本社のロビーで迎えてくださった。

「ミロのビーナス!」

娘が指をさし、ポニーテールを揺らして振り向いた。

「そうなんです、ここはビーナス・ロビーといって、それぞれの部屋もゼウスとか、神様の名前がついているんです」

Mさんが、にこやかにお話しくださいながら、神々の名前が冠されたブースへとご案内くださった。

今回は仏像のことではなく、夫婦関係についての取材。「AERA」の人気の巻末コーナーに向けてのインタビューだ。

出会いから、現在に至るまでのお話をしていく中でわかったのだが、夫は、出会った時期や結婚までの期間の記憶が曖昧で、私とまったく認識が異なっていた。

「えっ、そうだったっけ?」

私が話す内容に吉田仏師がびっくりし、彼が忘れていることに私もびっくりし、インタビュアーさんが笑いながらさらに深めてくださる。その手腕に感動した。

よく聞かれる将来の展望についても、吉田仏師はいつものように淡々としていて、夫婦で凸凹の役割を補いあいながら、なんとかもがいている——そんな話を、インタビューではうまく引き出して頂いたと思う。

掲載号では、一時間半ほどのインタビューが、ぎゅっと凝縮された紙面になっているはずだ。

インタビューの後は、会社の一角にある草むらに移動して撮影。東京のど真ん中だけど、草の香りは山と同じ。違いは、獣の足跡や糞がないこと。あとは、通り過ぎる何人ものビジネスパーソンと目が合うことくらい。

今回、写真は、娘も含めたスリーショットになった。
掲載号が決まったら、またお知らせしたいと思う。​​​​​​​​​​​​​​​​

草むらの中にぽつんと立つ自宅から、築地と同じ香りを嗅ぎながら。