例年より、少し早く軒下のノイバラが咲き始めた。
三つ目の開花を確認して、蔓に沿って視線を移すと、ホイップクリームのような蕾もいくつか見つけた。もうすぐ、モコモコのクマンバチもやってくるだろう。毎年、夫と彼らの到来を楽しみにしている。
ラベンダーもローズマリーも、花をつけている。小夏からも、ジャスミンからも、新芽がたくさん顔を出していた。
ふと、思い立って、使い捨ての手袋をつけ、家の裏に回った。ブルーシートをかけて置いていた粗大ゴミを、整理することにした。
市の回収システムでは、ある程度溜まってから持って行った方が無駄がない。3年ほど、少しずつ溜めていた。
雨上がりの今日は、粗大ゴミの整理にはあまり向かないかもしれない。土もやわらかく、足場が悪かった。でも、思い立った今日という日が、その日なのだ。
水たまりを乗せたブルーシートをめくると、キックボードが目に入った。全体に黒ずんで、濃いピンクが部分的に色褪せマダラになっている。
一度は処分を決めて裏に保管していたのだが、それを娘が見つけて「まだ捨てないで」と引っ張り出してきた。バス停までの4分の移動用に復帰した。私は毎朝小走りで付き添いながら、一緒にバス停に向かった。
今は、背が伸びた娘と、手を繋いで歩いてバス停に行く。朝が苦手な娘だけど、今はキックボードを使わなくても、十分間に合うようになった。
すっかり平らかになった家裏の軒下。湿ったブルーシートの向こうに、まっさらな土が広がっていた。ここにハーブでも置こうかな。

