看護の現場で、チームビルディングで、対人関係の中で、カウンセリングの場面で。
様々なフレームワークに助けられてきた。看護モデル、病気のステージ、心の発達モデル、成長段階モデルやクリニカルラダー。
先人がまとめた地図は、現実を歩くときの道標になってくれた。
茶道でも、許状を段階的にいただきながら稽古を重ねていく。ステップがあり、地図があり、道を歩けるのは、目的地があるからだ。
でも、途中で気づく。その目的地がどんなにすばらしいところでも、通過点に過ぎないのだと。
モデルやラダーは、ある地点までの地図だ。その先の景色、味わいは、きっと実際に歩いた人にしか見えない。
この間、書店で、かご編みの本を手に取った。初めてみる「乱れ編み」に惹かれた。
規則正しく編み込んでいく他のかごと違って、素材の太さ細さに関係なく、ランダムに編んでいく。形も、枝の曲がり方に合わせて歪だった。
でもそれが、唯一無二の味になっていた。
果物やお菓子を乗せると、面白い景色をつくっている。
この1000日コラムも、そうなるといいなと乱れ編みのカゴになぞらえる。
毎日の一篇ずつが蔓となって、1000日目にどんな景色を見せてくれるだろう。
工房のあり方もそうだ。手にしている蔓、いただいた蔓を面白がって編んでいく。
そんな、地図なき旅はいつかきっと、乱れ編みの妙と言えるものになる。
新年度によせて。
アイキャッチのカゴは、生成AIで作りました。


