現代造佛所私記 No.321「はじめての広報PR講座」

「あり得ないような大抜擢があったんです。メイン講師のご依頼をいただいて」

数ヶ月前、お客様から、そんなご報告をいただいた。一年半ほど、PRで伴走してきた方だった。私は思わず、拍手をしていた。

もちろん、その方の実力やご実績があってのこと。さまざまなPRの施作によって、届けたい人に情報が届き、状況が動いた。そのように感じていらっしゃるようだった。

成果が数字で一目瞭然に現れることも多くはないため、因果関係を説明するのは難しい。だけど、共に信頼し取り組んで下さったお客さまからは「明らかにPRのおかげです」と言っていただくことが多い。

PRは、広告とは異なる働き方をする。場合によっては即効性もあるが、じっくりと効いてくるインパクトが大きい。

「じっくり」がどれくらいかというと、メディアに情報提供をして、一年後に「取材をお願いします」というメールが届くこともある。地道にメディア掲載・放送を積み重ねるうちに、3年経って振り返ってみると、着実にステージが変わっていたことに気づいた、というケースもある。

PRを始めると、情報を受け取った相手に何かが起きるのだ。それが潜在している間はお客様には変化はわからないが、PRプロデューサーは粘り強く行動する。

PRの影響は、医療に例えると、西洋医学というよりは、東洋医学、漢方薬や鍼灸に近いなぁ、と感じる。事業全体の巡りを整え、体質そのものを変えていくような作用である。

PRプロデューサーとして活躍されている方を何人も知っているし、多くの事業者にPRが求められていることは、肌で感じている。だが、PRと広告の違いさえ、まだまだ知られていない。だからこそ、PRのことを伝える意味がある。

広告のように、明確な数値目標(KPI)を設定することも難しく、お客様の中には、「やっていて意味があるのだろうか」と不安になる時期が訪れることもある。

それでも、続けていると——続けるからこそ、ある日、思いがけない扉が開く瞬間がやってくる。 それは、前触れのない形で現れることが多い。

売り上げが倍になった。来客数が、気づけば何十倍にもなっていた。国の事業への参加要請が届いた。海外から問い合わせが入るようになった。

どれも、その直前まで、兆しがはっきり見えていたわけではない。だからこそ、本人が一番驚いている。そんな場面を、私は何度も見てきた。

PRプロデューサーとして五年目に入り、私はその「ある日突然やってくるPRの底力」を、以前よりも深く信じている。

私自身、四国で活動するPRプロデューサーとして、同じ地域で活動する仲間との交流も、少しずつ増えてきた。

おかげで、元々、神社仏閣専門でPRサービスを提供していたが、それが地域の人へと広がり始めている。

「この考え方や手応えが、四国の事業者さんにもっと広がるといいですね」

そんな話を重ねる中で、香川で活躍する敏腕PRプロデューサー丸岡淑子さんと、今年三月高知で講座を共同開催することになった。

丸岡さんは、同じPRメソッドを学んだ同窓で、卒業後も、お互いそれぞれのクライアントのために、相談しあったりしていた。

「四国はPRのフロンティア」

そんなふうに肌で感じてきた二人で、一歩を踏み出すことにした。

申し込みページを作り、スライドを整えながら、まだ見ぬ参加者の顔を思い浮かべている。どんな人が来てくれるだろう。どんな悩みを抱えているだろう。

かつての私自身が、そうだった。

「どうしたら知ってもらえるのだろう」 「どうしたら、必要としている人に届くのだろう」

答えが見えないまま、最初の一歩が踏み出せない。 その場所に立っている人に向けて、PRの基本と、一歩目の踏み出し方を、そっと手渡すような時間にしたいと思っている。

春が楽しみだ。

【講座案内】
「はじめての広報PR講座」
2026年3月13日(金)14:00〜15:30
会場:高知ぢばさんセンター(高知市布師田3992-2)
参加費:3,000円(早期申込 2,500円/2月15日まで)

事前申込制▶︎【お申し込みはこちら】をクリック。