現代造佛所私記 No.525「地紋彫り(3)」

「手伝わないで、私がやらないと意味がないから」 娘は、夫がいない時にも、小刀を持ち地紋彫りをコツコツと進めている。1ミリ削り、また1ミリといった歩みだが、思った以上に粘り強く取り組んでいる。 私もこれを良き機会と思い、一...

現代造佛所私記 No.359「信じ、信じられ、手渡していくもの」

朝からいろんな鳥の声が聞こえる。春の到来を歌っているの?と森の方を見て頬が緩んでしまう。 「あぁ、鳥の声はこんなに可愛らしかっただろうか」とちょっと驚く。私も春が嬉しいのかもしれない。 特にウグイスは、一週間のうちに随分...

現代造佛所私記 No.320「キツツキと鞨鼓」

月に二度、氏神様へ月詣に行く。龍笛を携えて。 祝詞の後、音色を供えるのがいつからか習わしになった。 この山の家に引っ越して、もうすぐ丸五年になる。月に二度のお参りを重ねれば、荒天で遥拝した日を除いても百回以上になる。四季...

現代造佛所私記 No.306「元旦に看脚下」

新年の朝、吉田家揃って神棚に手を合わせる。 祝詞を奏上し、日本国の弥栄を、この世界の平和を今日ばかりは臆することなく祈る。 さて、正月飾りを改めて眺めてみると、しめ縄も、おせちも、干支のオブジェも、手作りのものばかりとな...