カテゴリー: 小説
現代造佛所私記 No.364「手紙を食べる森 (1)」
大樹がその集落跡に着いたのは、朝の八時だった。高知市から車で40分、山道を登ってやってきたのは、父方の祖母の家である——と言ってももう六年ほど空き家になっているが。 日焼けで脱色された縁側に腰かけると、幼少期に遊んだ景色...

大樹がその集落跡に着いたのは、朝の八時だった。高知市から車で40分、山道を登ってやってきたのは、父方の祖母の家である——と言ってももう六年ほど空き家になっているが。 日焼けで脱色された縁側に腰かけると、幼少期に遊んだ景色...