立春のご挨拶と新聞掲載のお知らせ

春の到来をことほぎ、皆さまの一層の健やかな日々をお祈り申し上げます。

年越しから旧暦新年、立春と、年越しの支度を三度おこなってやっと、完全に新しい年になったような気がしております。

「寒いねぇ」と言いながら節分の用意をしている間にも、工房周辺では菜の花や蕗のとう、椿の蕾など、はっきりとした春の兆しが見え始め、心躍りました。

そして立春の本日、先月催されました仏像科学調査報告会について毎日新聞(四国版)に掲載されましたのでお知らせします。→毎日新聞 2023/2/4 地方版「中山間地の文化財保存 集落の仁王像を次世代へ 「集いの場」維持にも意義 香南・長谷寺 /高知」

今回の報告会を取材してくださったメディア6社の放送・掲載はこれで最後です。皆さま、誠にありがとうございました。(参考:メディア情報)

人々が集まる場を維持する願いを込めて調査と補修が行われ、客観的な価値が判明した。今回の事例から、中山間地で文化財を保存、継承する意義を考えた。【小林理】

毎日新聞 2023/2/4 地方版 

今回の調査報告会は、情報共有だけを目的としたものではありませんでした。

限界集落で取り組む仏像関連事業に、仏教の儀礼的な意義は大前提として、中山間地域の課題解決のヒントがあるのではという思いがあって企画したものです。

⾼齢の檀家さんが⾃分の故郷・先祖への誇りをもち、⼦孫へ⽂化財というバトンを渡す当事者だという実感を持っていただきたい、地域とのつながりを感じることが⼀⼈ひとりの一層の「⽣きがい」につながればという願いもありました。

もちろん、仏像関連事業だけで解決できるような単純なものではありませんが、仏像修理に関する動きそれ自体が、先祖とのつながりを感じ、現世に生きる互いをつなぎ、子孫へつなぐきっかけとなることを実感しています。

2024年夏の修理完了を目指しつつ、こうした集いの機会をまた持ちたいと思いました。皆さま、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

「立春大吉」

立春の空と太平洋
立春の空と太平洋

2/6(月)追記:
・毎日新聞デジタルで、タイトル新たに掲載されました。
・Yahoo!ニュースにも転載されました。ぜひご覧ください。