消滅集落の大例祭

旧暦8月11日(9/28)は、高知県のとある消滅集落の薬師堂の法要です。
舗装されておらずガードレールもない峠の険道、ジェットコースターのような(!)凸凹道を乗り越え、行ってまいりました。

2年前に修理させていただいたお薬師様の様子伺いを兼ねての再訪です。

今年は平日だったので参加人数は前回より少なめだったそうですが、皆でワイワイと準備し、礼拝・読経、お焼香と滞りなく運びました。

子供たちも見様見真似でお手伝い(?)

法要のあとの直会では、皆様と一緒におだやかで楽しい時間を過ごしました。

子供たちはピクニック気分ではしゃいでおりましたが、御堂と法要の雰囲気を幼心に感じ取ってくれているのではないかと思います。

さて、お薬師様ですが……御厨子を開けてびっくり!
堂内のこもった湿気のため床が大きく波うち、お薬師様が真っ直ぐ立たなくなっていました。そして、お像の右手先の膠が緩んではずれてしまっているではありませんか。

急きょ閉眼法要を執り行い、お引き取りすることになりました。

ひと口に仏像修理・修復といってもお像によって仕様は異なるので、それぞれの御安置環境に合わせて材料も検討しなければなりません。もちろん、あらかじめ環境に合わせて修理で使う材料を選定しますが、薬師堂がここまでの湿気とは……想像以上でした。

お像はすぐにお直し可能なものでしたが、護持のための今後の湿気対策をどうするか?思い巡らせつつお薬師さんを大事に抱えて、帰路についたことでした。