お酒の神様、木の神様のお計らい

秋から冬に移り変わる季節、私たちは寺院様とのお約束のため、東京から石川県に向かっていました。グッと冷えた空気に慌てて上着を買い足し、宿のある中能登町へ到着したのは10月末のこと。

仏像に造詣の深い宿の女将さんと出会い、楽しい一夜を過ごした翌朝、地元の神社にご一緒することに。しとしと柔らかな雨降る中、参拝させていただきました。

お伺いしたのは「天日陰比咩神社」

多くの御祭神の中に酒造りの祖神と云われる大三輪の神が祭られていて、古くから酒造りが伝承されています(ここ中能登はどぶろく発祥の地としても有名)。

この日は偶然、どぶろく仕込みの日でした(画像の掲載許可、有難うございます!)。

昔ながらの製法が護られていることや、翌月には新酒が大神様にお供えされることなど、禰宜の船木様が丁寧に教えてくださいました。

古くからの雨乞所でもあり「何か祭事があるときは雨が降るんです」とのお言葉通り、この日は心地よい雨音のなか麹の芳醇な香りが漂っていました。

ちなみに、こちらには久々能智神(屋船久久廼遅)という木の神様もいらっしゃるとのこと。
木彫像専門の私達にはとてもありがたく親しみを感じる神様です!

そんな神々のお計らいなのか、弊所のことをお話する機会をいただき、たまたま日陰干しされていた仏像も拝見しました。普段は人目にふれないお像とのことで、ご縁を感じます。そのほか、能面の複製品も見せてくださいました。

童子のようなお姿にも見えますが元々はどんなお像だったのでしょう
データ化されて複製された能面。手にとって裏も見られるので能面師の方に喜ばれているそう。

天日陰比咩神社では、12月5日(水)、15(土)には神事とお祭りがあり、10月に仕込まれたどぶろくもふるまわれるそうです。

「どぶろくを是非いただきたい!」という方は、

12/5(水)14:30〜15:30ごろ
12/15(土)14:00〜16:00すぎまでに天日陰比咩神社へ。

音楽や舞など楽しいイベントの他、どぶろくの販売もあるそうですよ^^

天日陰比咩神社(あめひかげひめじんじゃ)
石川県鹿島郡中能登町二宮子甲8
TEL.0767-76-0221
JR七尾線良川駅から約4km(車約7分)
JR七尾線能登二宮駅から約2km(車約4分)
北鉄バス二宮バス停から700m(車1分、徒歩5分)

 

この旅で肌に感じたことの一つ。
明治時代に神仏分離令を経てなお、神仏が深く溶け合い、そこに住む人や地域の営みを守っているんだなということ。

歴史の中で失われたり、今まさに消えそうになっているもの、近い将来消えそうなもの、形を変えていくもの、まだ見ぬ新しく生まれるもの…

大きな流れの中で仏像に関わらせていただいていることを、しみじみと有り難く思ったことでした

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